並外れた集中力で、前人未踏の29連勝を達成した。藤井4段。その集中力が、幼少の頃のモンテッソーリ教育のおかげではないかと噂になっています。オバマ前大統領、Google、Faceobook、Amazon、Wikipadiaの創設者もこぞって受けていたモンテッソーリ教育とはどんなものなのでしょう。調べてみました。

モンテッソーリ教育とは

ColoredCylinders2

モンテッソーリ教育とは、20世紀初頭にマリア・モンテッソーリが、知的障害者や貧困者の知的水準を上げるために考案された教育法。その後、健常者にも活用されるようになり、シュタイナー教育と共に、ニューエイジャーの支持をあつめました。

子供のが年齢毎に興味の対象が変わることに着目し、子供の自主性が、自発性がもっとも尊重されるべきだという考え方に基づいた教育をおこなっています。その為、モンテッソーリ教育では一斉教育がないのが特徴で、工夫されたさまざまな玩具で、各自が遊ぶことから、自主性や、言語や数字の概念を学べるようになっています。

モンテッソーリ教育の目的

モンテッソーリ教育の目的は一言で言えば、「自立した子どもを育てる」ということです。「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学びつづける姿勢を持った人間に育てる」ということを目的にしています。その為、玩具や、教育方法に一定の工夫があります。

どんな教育がおこなわれるのか

おもにつぎのような教育が組み合わされてなされます。

  • 日常生活の練習
  • 感覚教育
  • 言語教育
  • 算数教育
一つひとつ、解説してゆきましょう。

日常生活の練習

2〜3歳の子供たちは、大人の行動を真似したがります。これを「模倣期」と呼びます。この段階で、秩序だった動き方、身のこなし方を伝え、自分の意思通りに動く身体をつくり、自分のことが自分でできるようにしてゆきます。その結果、自立心、独立心が育ちます。

感覚教育

モンテッソーリ教育をおこなっている教室に入ると、整然と並ぶ色とりどりの木製玩具が目に付きます。これらをつかって、子供たちの繊細な五感をやわらかく刺激するように配慮されています。さらに、暗記ではなく経験にもとづいて質量や数量の感覚を養うように配慮されています。例えば、「対にする」「段階づける」「仲間分けする」などです。モンテッソーリ教育でもっとも特徴的な教育です。

言語教育

絵カード、文字カードなどを発達段階にあわせた教具を使い、まずは「名詞」を覚えることからはじめ、次に「形容詞」を、そして「動詞」を覚えてゆきます。最終的には、話す、読む、書くの作業を通じて、語彙を豊かにし、最終的には、文法や文章構成へ進みます。

算数教育

棒やビーズなどを用いて、量を体感することから初め、具体的な認識から、抽象的な認識を獲得出来ることを目指します。最終的には、数量概念の基本から、十進法、加減乗除の理解へと子供たちを無理なく導きます。

藤井4段の集中力は

藤井4段の並外れた集中力が、モンテッソーリ教育ではぐくまれたかどうかはわかりませんが、中学受験で中高一貫校に進学していることを考えると、学力は相当あると考えていいと思います。

モンテッソーリ教育によって得られたと考えるより、幼少の頃からはじめた将棋によって得られたとかんがえるほうが自然かもしれませんね。ただいずれにせよモンテッソーリ教育によって得られた、自主性といったものが、将棋への情熱に関わっているのかもしれません。